実家を相続したら最初にやるべき5つのこと

親が亡くなり、実家を相続することになった——。悲しみの中で「何から手を付ければいいのか分からない」という方がほとんどです。この記事では、実家を相続したら最初にやるべきことを5つのステップに整理し、それぞれの期限と注意点を分かりやすく解説します。
目次
1. 遺言書があるか確認する
最初に確認すべきは遺言書の有無です。遺言書があるかないかで、その後の手続きが大きく変わります。
- 自筆証書遺言: 自宅の金庫・仏壇・書斎などを探します。法務局の保管制度を利用している場合は、法務局に照会できます。
- 公正証書遺言: 最寄りの公証役場で「遺言検索システム」により全国の公正証書遺言を照会できます。
2. 相続人と相続財産を確定する
次に「誰が相続人か」「何を相続するのか」を確定します。
相続人の確定
亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を集め、相続人を漏れなく確定します。前婚のお子さんや認知した子など、把握していなかった相続人が見つかるケースもあるため、思い込みで進めないことが大切です。
相続財産の調査
- 不動産: 毎年届く固定資産税の課税明細書や、市町村の「名寄帳」で亡くなった方名義の不動産を一覧確認できます。
- 預貯金・有価証券: 通帳やキャッシュカード、証券会社からの郵便物を手がかりに各機関へ照会します。
- 負債: 借入金や保証債務も相続の対象です。マイナスの財産が多い場合は相続放棄(3か月以内)も検討します。
3. 遺産分割協議で「実家をどうするか」を話し合う
相続人全員で、実家を含む遺産の分け方を話し合います。ここが実家相続のいちばんの山場です。
実家を誰か1人が相続して他の相続人に代償金を支払う「代償分割」、売却して代金を分ける「換価分割」など、ご家族に合った方法を選びます。話し合いがまとまったら「遺産分割協議書」を作成し、全員が実印を押します。
4. 相続登記を申請する(3年以内・義務化)
2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されました。実家の所有権を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。過去に相続した未登記の不動産も対象です。
詳しくは相続登記の義務化とは?期限・罰則・手続きを解説をご覧ください。
5. 実家の活用方針を決める(住む・貸す・売る)
登記が済んだら、実家をどうするかを決めます。選択肢は大きく3つ+1つです。
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 住む | ご自身やご家族が住む予定がある | リフォーム費用・住み替えの計画 |
| 貸す | 立地が良く賃貸需要がある | 修繕・管理の手間、空室リスク |
| 売る | 住む予定がなく、維持費を掛けたくない | 早いほど建物の価値を活かせる |
| 放置する | — | 固定資産税増額・劣化などリスクのみ |
「放置」は選択肢ではなくリスクです。空き家のまま放置した場合に起こることは空き家を放置すると起こる7つのリスクと対策で詳しく解説しています。
相続手続きの期限一覧
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 死亡届の提出 | 7日以内 |
| 相続放棄・限定承認 | 3か月以内 |
| 準確定申告(亡くなった方の所得税) | 4か月以内 |
| 相続税の申告・納付(基礎控除を超える場合) | 10か月以内 |
| 相続登記の申請 | 取得を知った日から3年以内 |
よくある質問
Q. 実家を相続したら、まず何をすればいいですか?
まず遺言書の有無を確認し、次に相続人と相続財産を確定します。そのうえで遺産分割協議を行い、実家を誰が引き継ぐかを決めて相続登記を行うのが基本の流れです。
Q. 兄弟で意見がまとまらないときは?
感情的な対立になる前に、第三者である専門家を交えて選択肢とお金の話を整理するのが有効です。BATONでは相続診断から遺産分割の選択肢のご提案まで無料でご相談いただけます。
Q. 遠方に住んでいて手続きに行けません。
戸籍収集や登記は郵送・オンラインでも進められ、不動産の現地確認や売却はBATONのような地元の専門会社に任せることができます。一度も帰省せずに売却まで完了した事例もあります。
※本記事は2026年7月17日時点の情報に基づく一般的な解説であり、個別の事案への法的助言ではありません。制度は改正される場合があります。最新の情報は法務省・国土交通省・自治体等の公式情報をご確認いただくか、専門家にご相談ください。
